「脳を鍛えるには運動しかない」 ジョン J.レイティ

年末の忙しいときに読んでみた。340ページ。

運動することによって実現できると主張しているありとあらゆる効用を実証データとともに説明されている。これまでに発表されたおそらく数百の研究レポート、そして本人(医学博士)がたずさわった研究結果をもとにしてそのデータをもとにした主張には説得力がある。運動には興味があるが、ただ健康を維持したいというモチベーションだけで続けてきた私としてはこうした数々の効果を説明されると、してやったりと言う感じを覚える。健康の意味が単に病気をしないといういう以上に広く人間としての肉体だけでなく精神面の健康に運動が大きく寄与しているということである。

主題は、運動によって脳細胞が増え、シナプスが活性化されることによる効果である。この本では以下の効果が説明されている。

  • 学習に効くー学習効果が上がる
  • ストレスに効くーーストレス耐性がつく
  • 不安に効く
  • うつに効く
  • 注意欠陥障害に効く
  • 依存症に効くーー薬物依存、アルコール依存症に効く
  • ホルモンの変化に効く
  • 加齢へ効くーー若さを維持できる

筋肉トレーニングをすることで筋肉は一旦破壊されるがその修復の過程でより強くなるといわれている。それと同じことが脳にも起こっている。つまり、運動によって脳にもストレスが与えられ脳の細胞は破壊されるが修復メカニズムが働きこれによりより強いニューロンとなって生まれ変わり上に挙げられた効果が生まれるらしい。

脳生理学面の専門用語が多用されていて理解が困難な点も多いが研究結果のデータによってなんとなく理解はできる。

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