半原越え、そして大山・阿夫利神社?

昨日12月4日の話。久しぶりに自転車の日。同行者は4人。昨年購入したTrek Madoneに4か月ぶりに乗ってみた。8月にマイミクさんとビーナスラインに行った時以来の赤いMadone.  やはりMadoneは走りやすい。

半原越え。なんとなくいい語感がする。その昔の人たちが荷物を背負って生活のために歩いて越えたと思えるいろいろな物語が頭に浮かんでくる。確かに昭和初期までは、近くにある宮が瀬湖畔にある煤ヶ谷部落から繭(まゆ)を反対側にある糸の町として栄えていた半原に背負って運んだ時に使ったらしい。10月には只見で六十里越えと言うかつての難所を走ったことがある。ここも本来は六里くらいの峠越えだたその困難さから十倍の六十里ほどもあるように感じたところから六十里越えと言われていたらしい。

その半原越えは思った以上に急坂だった。八王子から町田を経由して登り口になる半原地区までは25Kmくらい。この辺は宮が瀬湖に出かけるときに何回も走ったところ。ときどき大型車が通って緊張する。

半原越えの入り口は見つけるのが難しい。だいぶ通り過ぎてから引き返して登り始めた。するとすぐに炭焼き窯があった。数人が中で作業中。我々が止まって中を覗いていると、「お~~い、中に入れよう。お茶でも飲まないか」との声。まだ先が長いので丁重にお断りした。

その際に聞きたくない話をきいてしまった。「この辺はクマがでるから気をつけな。今日はハンターが入っているので大丈夫かもしれないけどな」とのこと。ハンターがいても我々と同行してくれるわけでもないし、不安になった。確かにこの道は落ち葉が敷き詰められて自動車はほどんど通らない雰囲気。こんなところでクマと遭遇したらどうしよう。一目散に自転車で下るか。騒いで追い返すか。頭の中でシミュレーションしてみた。それでも一応何もないような顔をして登り始めた。そのハンター達は近くの道端で弁当を食べていた。軽トラックの荷台にいる猟犬が吠えていた。この声を聴いてクマが遠ざかってくれるかな、と密かな期待。

途中、峠の手前700mの所に小さな公園のような場所があったのでそこで後続者を待っていた。この時に確かに、動物の低音のうなり声を聞いた。一緒にいた同行者も聞いた。クマ?ちょっと緊張。そのうちに甲高いサルの鳴き声のような音もした。サルだったら大丈夫。でもあの低いうなり声は、と思うとあと700mが遠く感じた。それでも後続者と合流してから改めて出発。ほどなく峠に到着。何事もなかった。

そんなこんなで落ち葉を踏みしめながら4Km弱の登りを楽しんだ。

その後は清川村に向かってどんどん下った。終わりに近づいた紅葉を眺めながら落ち葉の下が見えないので滑らないように慎重に走った。

清川村は宮が瀬湖から何回か下ったことがある。長い下りがあるので何人かのローディーが走り去っていった。我々は途中の蕎麦屋で遅い昼食。

次の目的地は大山、阿夫利神社。そもそも今回はこうしたお寺・神社めぐりが目的だったのでここは主たる目的地。そこに向かったのが2時過ぎ。秋の陽はだいぶ傾いていた。その神社は公式HPによると、「大山阿夫利神社の神社創立は、今から2200余年以前の人皇第10代崇神天皇の御代であると伝えられています」とある。由緒ある神社である。

その神社の登りにかかるとこれがまた急坂。約10Km、高低差330mの登り。最後は10-15%の斜度になった。これは想定外だったが何とか登り切った。どの神社も高いところにある。そしてそこに至る街道の両脇にはそれなりに由緒あるような家々が並んでいた。急坂の道を登って最後は階段。やっとの思いでケーブルカーの駅に着いたのが4時5分過ぎ。次のケーブルの発車は4時20分。切符を買おうとすると駅員からは「登っても下りの発車まで数分しかありませんよ」と言われた。歩いて下る方法もあるが暗闇の道を歩いて下るのは危険なので神社まで登るには諦めた。

ここが目的だったのでなんとも残念だが神社には行かずに薄暗くなった道をひたすら下って伊勢原駅まで走った。大山に行けなかったのは残念だが駅の隣にある小さな祠に参拝できたので良しとしましょう。

天気がよく走りやすかった。先週もマラソン日和、今日も自転車日和。半原越えはよかった。大山は大きな宿題だけど次回は車で行ってもいいかもね。

4 Comments

  • By Naomi, 2010年12月10日 @ 9:27 AM

    お疲れ様でした。行ったことはありませんが、なかなかの劇坂のようですね。そして・・熊ですか~。ぞっとしますね。私はまだライド中に遭遇したことはありませんが・・・「熊に注意」という看板を見るたびに「坂をフルスピードで駆け降りるか、止まって死んだふりをするか?」と考えます。
    先月、秩父でダウンヒルを高速で降りてきたところ、大人のイノシシがすごい勢いで私の前を横切りました。まさに「猪突猛進」。急ブレーキをかけ数センチ手前で難を逃れました。夫曰く、後輪が持ち上がり煙を吹いていたそうです。Dura aceに感謝!!そうそう、猿にEnergy Barを奪われそうになったこともあります。背後霊かと思ったら猿でした(笑)。山を走るときはWild Animalsに要注意ですね。

  • By 匿名, 2010年12月10日 @ 10:16 PM

    Naomiさん、まずまず、エンデューロ、二位ですか。おめでとうございます。相変わらずすごいですね。常に上位入賞。

    半原越えは一日のいくつかある峠の一つとして楽しめると思います。大垂水ー>宮沢湖ー>半原越え、なんていうのが某TCCの皆さんにはmoderateなコースとして面白いかも。

  • By fox2389, 2010年12月12日 @ 1:43 AM

    熊鈴は持っていってないのですかぁ??

  • By 匿名, 2010年12月12日 @ 4:51 PM

    FOXさん、そういうものは持っていないのですが確かに持っていると安心でしょうね。普段はちょっとうるさいもんで。

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