伊南川100kmウルトラ遠足(とおあし)をぽちっとしたことについて語るときに僕が語ること

「決意や迷いを文字にすることで、人は、自分を励ましている。と、今朝の新聞広告にあった。確かに。つぶやくのもいいかも知れない。」とツイートしたのが数日前。

その後、職場のランニングサークルの監督に会った時に「ウルトラに参加することを考えている」と、初めて話をした。この瞬間に参加を決めた。そう、声に出してみることで決意が固まりました。ランニングの先輩たちにとってはたかがウルトラへの参加、と言うことになるかもしれないが私にとっては大きな決断だった。

なにしろ、ランニングを始めてまだ一年と四か月。フルマラソンを一回走った経験しかない、大会当日は62歳になっている高齢者、サラリーマンで自由に練習時間が取れない、有名な方のように専属トレーナーがいる訳ではない、こんな状況でウルトラマラソンなんて無謀だと思っていたがそれ以上に走りたい思いが強くなってつい昨日にネットでエントリーボタンをクリックした次第。

参加するのは「伊南川100kmウルトラ遠足(とおあし)」10月22日。福島県南会津町・古町から桧枝岐、沼山峠周回して復路は木賊温泉経由で出発点に戻る累積で1700m位を登る山岳コース。沼山峠周辺の旧沼田街道は20Kmほどのトレイルになるようだ。

沼山峠までのルートは昨年の秋に自転車で走ったところだ。あのときは沼山峠を越えて奥只見経由で小出に下り、改めて只見線沿線を走った。あのときも秋の紅葉が美しかった。沼山峠周辺は日本有数のブナ林がある。そのブナの木が鮮やかに紅葉した様は何とも言えなかった。

この大会の案内を見たときにあの紅葉の中にもう一度浸りたい、と思った。今度はランニングであの街道を走ってみたい、と思いながらも100kmと言う距離の壁ですぐには決心できなかった。いつも思うのは、ランニングをしながら移動して旅をしてみたい。自転車に乗るのも同じ。移動手段としてのランニング、自転車を愛している。ああ言う環境の中にいられるだけでもいい、あの紅葉の光の中で過ごす時間が欲しい。こう考えた場合、大会に参加して完走する、しないはあまり大きな意味が無いような気がしてきた。あの環境の中にいる時間を持ちたい。

参加資格には、(1)参加者自身で体調管理のできる方。(18 歳未満の方は保護者の許可が必要です。)、(2)記録のみにこだわらず、南会津の自然と人とのふれあいの中で走りを楽しめる方、とある。

(1)には自信がある。自己管理は自分で自信をもっている点だ。この条件はクリアできる。そして、(2)はまさに参加の動機でもある。会津は自転車で何回か走ってみて大好きな所のひとつだと思っている。あの中で走りを楽しんでみたい。この条件もクリアできると思う。

そしてもう一つの動機。

それは、あくなき欲望。挑戦とも言う。

フルマラソンは走ったことがある。欲深い人間はもう少し長距離を走ってみたくなる。では、一人で走ってみれば?と言われそうだが現実的には一人で走るのは躊躇する。ところがこうした大会に参加すると、5kmごとに補給所があり水、食料を用意してくれる。道案内をしてくれる。緊急時にはサポートしてくれる。沿道で地元の方々が応援してくれる。なによりも多くの方が一緒に走ってくれる。

自分がこの歳になってどこまで走れるのか知りたい。完走する自信はない。脚がけいれんするとか疲労困憊するとか吐き気がするとか、いろいろなことで途中で離脱することになるでしょう。それでもどこまで行けるか知りたい。

と言うことで参加の意思が固まったが最終決断までの時間がかかった。

さて、宿の手配も済んだ。会津町に二泊する。往復のバスも予約した。後は体調を整えて完走できるような体をつくること。

この大会のタイトルには遠足(とおあし)ある。かつて江戸時代にはマラソンのことを遠足(とおあし)と呼んでいたらしい。私にとってはこの大会が遠足(えんそく)かも知れない。

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  1. 伊南川100kmウルトラ遠足の会津は今日も雨でした。 | MyPace — 2011年10月23日 @ 8:08 PM

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