セヴァンの地球のなおし方

1992年の第一回地球サミットで当時12歳の少女が行った大人への挑戦状といった感じの訴え。その鋭い問いかけに誰もが反論できなかったと思う。私も遅ればせながら今になってこれを聞いて衝撃をうけた。

http://youtu.be/XjlUyVnDGIA

If you do not know how to fix it, please stop breaking it(なおし方を知らないならば壊さないで)

我々は便利さを求めてつぎから次へと色々な物を作り出してきた。その代償として自然を破壊し、新たな化学物質を垂れ流してきた。その究極が原子力。制御出来ない原子力発電所の事故で地域を、家族を、自然を破壊してしまった。

こうした現状を12歳の少女が19年も前に警鐘を鳴らし変化を促した訳だ。

この少女をテーマにした映画「セヴァンの地球のなおし方」。 Trail Walkerな方から紹介されて見てきた。場所は渋谷のUplink。この小さな映画館では自転車物を見たことがある。

映画は彼女の故郷であるカナダの漁村で環境汚染のため漁獲量がどんどん減少して行く様を紹介。フランスの農民は農薬が原因でガンになり入院したらその治療薬のメーカーと農薬のメーカーとが同じだった言う笑えない矛盾を紹介していた。その後は日本、フランスなどで行われている環境保護の為のいろいろな対策を写していた。福岡県で合鴨農法を実践して無農薬で多くの収穫を得ている農家も紹介されていた。

それぞれのエピソードに登場する当事者の一言一言がずしりと重い。

その彼女も現在は30歳を過ぎて一児の母親になった。20年前に訴えかけた大人の仲間に入り、今となっては自分がその訴えに応える責任を持つ立場になっている。彼女がこれまでに何をしてきたのか。映画の中では紹介がなかったのがすこし不満だった。あとから調べてみると彼女は立派な環境活動家として父とともに各地で活動しているようだ。日本にも来ている。すこしほっとした。

彼女のスピーチは環境汚染がなかった古代文明の生活の戻れと言っているわけではないと思う。こうした環境汚染の防止と文明の進化とは共存できないものか。人類の成長と言う意味で文明の進化は善であると思う。しかし、その代償として環境汚染を受け入れることはできないでしょう。

環境汚染を防ぎながら文明を進化させ、より豊かな生活をできる方法を見つけていく必要がある。そういう知恵を人類は持っていると信じたい。身の回りの無駄の排除。ここがスタートポイントでしょう。

コメントはまだありません

No comments yet.

RSS feed for comments on this post. TrackBack URI

Leave a comment

CAPTCHA