富士山五合目まで自転車で

富士山には登山をしているころに何回も登っていた。30年以上も前のことだ。ここは毎年秋になると他の山に先駆けて雪が降り積雪状態になるのが早い。冬の積雪期の登山が始まる前にここで雪上トレーニングをするのが慣わしだった。五合目の佐藤小屋近くにテントを張って7,8合目近辺でアイゼンを履いての歩行訓練から始まって滑落時の滑落停止、突風に備えての耐風姿勢、などなどの訓練をし最後の日は山頂まで昇った次第。極寒の山頂で簡易テントにくるまって一夜を明かしたこともある。ある年の春に行ったときには、突然の嵐で大きな雪崩が発生し大量遭難に立ち会ったこともある。

いろいろな思い出がある富士山の五合目まで自転車で登ってみた。同行者はO氏とB氏。いずれも私よりもずっと健脚。

集合場所の富士山駅。かつての富士吉田駅が7月から改名された。この三人でのツアーは何回かあるので阿吽の呼吸で集まって阿吽の呼吸で走り始めた。

駅をでるといきなり軽い登りが始まる。駅前からは富士登山競争のルートを途中まで走った。涼しい木立の中のまっすぐな登り坂が続く。じわじわとくるあまり気持ちがいい坂ではない。5Kmくらい走ってからスバルラインに入った。料金所で200円を払っていよいよ富士山の登りが始まった。車の量は少ない。ときどきバスとマイカーが通りすぎるだけ。安心して走れる。

淡々とした5~8%の登り。下の景色は見えない。周りの木々が見えるだけ。ほとんど同じ斜度の坂が続く。それも延々と続くような感じ。何しろ料金所から五合目まで25Kmある。いつも登っている峠道はせいぜい10Kmくらいなので25Kmはずいぶんと長く感じる。かなり登ったと思っていると二合目の標識。やれやれ。

このコースを富士ヒルクライムレースの優勝者は一時間以内で走るそうだ。つまり平均時速が20Km以上だ。そこを10Kmくらいで走った。息がみだれないように静かに走るとこの程度だ。トップ選手とは大違いだがこんなものだ。

長い。お尻も痛くなるし景色は見えないし足を休めるような平地はないし、つらいコースだ。五合目にあと2Kmのところからほぼ平地になる。やれやれと思って少しスピードを上げた。そして最後にまた坂が登場。

なんだかんだで約二時間かかって五合目に到着。思っていたよりも時間がかかるものだ。

五合目は登山者や観光客でにぎわっていた。周辺の建物も大きくて立派だ。30年前の面影はない。外人のグループも多い。

記念撮影をして下山開始。

これがまた長い。延々と25Km。ブレーキを軽くかけるだけですむくらいの斜度でカーブも大きいのでハンドルを握っているだけ。40~50Km/hくらいで走っていると睡魔が襲ってくる。こんなときに居眠りでもしたら大事故になる。歌を口ずさんで眠気を覚ました。

二時間かけて登ったところも40分ほどで富士吉田の街に到着。昼食をとってから次は139号をまっしぐらに下った。ここもほぼ下り一辺倒。

都留市をぬけて大月の手前で35号に入って雛鶴峠をめざす。ここは数Kmの登りの後、20Kmくらいの田舎道のダウンヒルがあるので好きなルートだ。車も非常に少ないしマイペースで飛ばした。爽快ですな。

相模湖駅までいっきに下った。ここで解散。長いブランクがあったO氏はここから電車で帰宅。私のペースに合わせて一日中走ってくれた健脚のB氏はあっという間に見えなくなった。私は一人になって相変わらずマイペースで大垂水峠を越えて甲州街道を八王子経由で帰宅。

最後はエネルギー不足になって家にたどり着いた。ハンガーノック状態。そう言えば今日は固形物をあまり採ってなかった。水分は何リットルも摂取したが固形物はいつもよりも少なかった。やはりしっかりと食べる必要がある。反省している。

同行してくれたお二人に感謝する次第。さて、来週は富士登山競争の山道のコースをランニングで五合目までの予定だ。これも楽しみだ。

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