250,000歩の支援 トレールウォーカー後記

100Kmの距離。そこを40cmの歩幅で歩くと250,000歩。通常の一か月分を二日で歩いたわけだ。筋肉痛もほとんど消えてきたが思い出はますます強く残っている。あの25万歩は何を意味しているのか原点に立ち返る必要がありそうだ。

城山競技場のSTARTゲートを出発してからただひたすら歩いた。ただ、ひたすら山中湖を目指して歩いた。何故?非日常的な体験をしたいという好奇心、完走(歩)した時の達成感を味わいたい、自分の体力・気力を確かめたい、楽しい二日間を過ごしたい。これらは皆正しいような気がする。

好奇心? 真夜中の山中を黙々と歩く。時折風が吹くと杉の大木がうなりを挙げる。急に冷える。寒い。そして夜明け直前のしらじらとした山の端。大きな月。これらは日常的には決して味わえない経験だ。明るさになれている都会人は常にライトを必要としない生活をしている。闇夜が静かさをさらに静かにさせてくれるのを体験した。

達成感? つらいことにあえて飛び込むとき、完遂した時の達成感を感じたいという理由が大きい。マラソンにしても長距離自転車ツアーにしても最後のゴールがあるから頑張れる。ゴールのないマラソン、長距離ツアーは考えれらない。その過程がいかに楽しいものでももしゴールが無かったら飛び込めるのか。この意味で先の展望が開けてない人生はつらいものだ。25万歩を歩いて山中湖に到達したときは十分に達成感を感じた。週末の日帰り自転車ツアーでも自宅に近づくにつれて感じる達成感。ランニングで最終目的地までの数キロメートルを走るときの達成感。こうした達成感は今回も当然強く感じた。

体力・気力? 時々現れる急登。急いで登ると息が切れる。楽に呼吸ができる速度にするとあまりにも歩みが遅くなる。バランスのとれたスピードで登り、歩いてきた。25万歩。この歩数に耐えられる体力はまだ残っているようだ。特に今回は同行の女性陣の速度が速くなかったので体力的には楽だった。それよりも大事なのが気力。はるかかなたのゴールを考えた時の第一歩はあまりにも小さい。千里の道も一歩から、と言われるが千里先を考えた時の一歩はあまりにも小さい。千里先を目指して進む、と言う意志、気力、そして気合が大事だ。そしてチームワーク。一人で歩く時と複数人で歩く時とで有利な点、不利な点がある。疲れてきたときにどれだけ我慢できるかが重要。今回の4人はみな大人だった。冷静にゴールを目指すと言う一つの目標は一致していた。そうした目標を達成するために4人がお互いに気を遣い気力を保ってきた。

楽しい二日間? 今回は絶好の気象条件、ルート条件、そしてチームメイトは娘のように若い御嬢さんたち。楽しく過ごすことができた。山中湖のゴールに飛び込む直前の明神山からの下りは整地された道を滑るように走り下った。そのスピード感が実に爽快、愉快だった。

こうして振り返ってみるとすべて良し、と言う感じだが本当かな。

このトレイルウォーカーはそもそも、途上国の紛争・災害時の緊急支援、教育・農業支援などの国際協力活動などを支援し、人々が貧困から立ち上がるための活動資金を集めることにある。当然、今回の東関東大震災の被災者にもその募金は使われるはず。

これを忘れてはいけない。この一瞬も飢餓で幼い子供が命を落としている。こうした現実を忘れてはならない。

トレイルウォーカーはこうした人たちを支援するのが目的。参加しているすべてのチームは最低12万円の募金を集めている。トレイルウォーカーに参加する人たちの一歩一歩が飢餓の子供達を救う一歩になっているわけだ。

コメントはまだありません

No comments yet.

RSS feed for comments on this post. TrackBack URI

Leave a comment

CAPTCHA