アートの島、直島でラン

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高松港からフェリーで1時間。直島の宮浦港に到着するとまず草間彌生の作品が目に入った。思い出に残る一日の始まり。

そしてもう一つのアート作品も。
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8:00のフェリーで出発。画像の説明
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9時には到着。途中のフェリーの中は中国語の一団に囲まれてしまいその喧騒に耐えられなかったので席を移動した。
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宮浦集落は素通りしてまずは地中博物館を目指してゆっくりとランニング。晴れているが風が強く寒い。

地中博物館までは20分ほど。事前にオンラインで予約が必要。で入場チケットセンターで入場券に交換。人数制限しているので15分毎に一定人数だけが入館できる。

そこから5分ほどで入館。ゲートまでの道すがらは「地中の庭」と呼ばれる池と小道を通る。クロード・モネが愛した樹木、池、の様子を再現している。入館する前から興奮気味。
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安藤忠雄氏設計の建物は瀬戸内の景観を維持するために半地下。彼の作品特有のコンクリート打ちっ放しの通路を進むと石を敷き詰めた中庭。

そこを通り過ぎるとクロード・モネの部屋。ここには足音を防ぐためかスリッパに履き替える。テニスコート程の四角い空間の中にモネの大きな作品が5点ある。圧倒される迫力だ。有名な睡蓮がテーマの作品だ。10人ほどいる客はだれも声を発しないで佇んでいた。

そして隣のジェームズ・タレルの部屋は圧巻だった。「オープンスカイ」と呼ばれる各辺が10mほどのサイコロ状の空間の中に入り込むと穏やかな乳白色の壁が目に入った。四周は座れるようになっている。そこに座って見上げると天井がポッカリと方形に切り取られていた。その窓から真っ青な空。時々白い雲が流れている。思わず息を飲んでしまう。座ったまま見上げているとなんとも心地よくいつまでも座っていられそうだ。野山で青空を見上げることもあるがこうして人工物の中から見上げると安心感がある。狭い空間にいるせいか。

館内は写真撮影ができないので絵葉書を購入した。
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その隣はウォルター・デ・マリアの作品。さきほどの「オープンスカイ」もそうだが空間自体が作品になっている。ここは教会の中にいるような気分になる空間だ。こうして作品を鑑賞するというよりも空間を体験、体感するような作品が多い。

これも絵葉書。
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地中美術館のいくつかの部屋は入場者数の制限があり10人くらいのグループを入れ替えているので静かに落ち着いて見られる。

地中美術館でゆっくりしてから再びランニング。こんな野外アートもあった。巨大なゴミ箱。
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ベネッセハウス付近のアート。これも草間彌生。
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さらに進むと本村集落。ここには家プロジェクトとして民家を買い上げてそこにアートを展示してる。

現在は6軒の家を公開している。いずれも家そのものを装飾して家全体をアート作品にしたり家の内部にアート作品を展示したりしている。

角屋。ここは古民家の座敷に水を溜めてそこに小さな光るカウンターを浮かべたもの。もともとの持ち主からみるとこうして座敷に水を張られるのを見て驚いたかも知れない。

南寺。ここは不思議な空間だった。8人毎のグループになって中に入ると真っ暗。明かりは全く見えない。恐怖を感じながら手探りと椅子を探してそこにじっと座っていた。誰も声を発しない。ただただ真っ暗な世界に囲まれているだけ。数分後に微かに赤い点が見えたような気がしたがそれ以外は何も変化がない。ところが次第に前方に四角いスクリーンのような姿がぼんやりと浮かんできた。全員恐る恐る前に進んでみる。微かに周囲の人影が見える。前に進むと仄かに明るい空間以外は何もないことがわかった。下をみると小さな明かりがいくつか並んでいた。こうしたほのかな明かりが目が暗闇に慣れるに従って少しづつ見えてきたのか。それよりももっと哲学的な感覚があるのだろうか。この作品を通して作者が何を訴えたいのかが理解できず。不思議な体験だった。この作品はリピーターが多いらしい。

はいしゃ。もともと歯医者だった家をアートにしたもの。いろいろなガラクタと呼んでもいいような物を貼り付けたり中の壁に絵を描いたり。こうなると誰でもできそうな作品に見えるが実際にこうした作品を完成するにはかなりのエネルギーが必要になりそうだ。

外観は写真撮影可能。
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石橋。製塩業をいとなんでいた家を使って庭と家との一体化した作品。この家の受付にいた方とは地中博物館や直島の生活、歴史、瀬戸内海のことなどいろいろと長話をさせてもらった。いい時間だった。

家プロジェクトの家を回ってから本村集落の小道を探検。どの島も集落の中には迷路のような小道、路地がある。どこに行くかなんとも楽しいワンダーランドだ。そして集落の家々は100年を越す家が多い。そして同じような板壁で囲まれている。

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一通り歩き回ってから50年代のアメリカンな品物を飾っているカフェに入ってみた。そこのオーナーは隣の小平から8年前に移住したご夫妻ということが判明して地元の話で盛り上がった。国分寺でこうしたアンティークを売るお店を開いていたそうだ。アメリカのことも話した。
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そのお店に一人でいた若者と話したらアメリカUCLAの学生で日本に短期留学しているとか。日本のこと、直島のこと、そしてこうしたお店の雰囲気が大いに気に入っているとか。店主も含めて話が盛り上がって楽しいひと時だった。
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そんな会話をしているとすぐにフェリーの時間になったのでUCLAの若者とお店を出た。楽しい時間だった。美術館では感動的な時間だった。

高松への帰途は高速船を使ってみた。フェリーの半分の30分で戻れた。薄暗くなっていた。
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