自転車で文京区探訪
ランニングの世界ではマラニックという走り方のジャンルがある。先日はこのマラニックの形で東京港を３０Kmほど走った。この日は自転車でこのマラニックみたいな走りをした。
知人のベテラン自転車ガイドが主催している「電動アシスト自転車で大人の社会科見学 文京区徹底探検」と言う一日ツアーに参加させてもらった。
文京区は坂が多い。そこに電動アシスト自転車を利用するというアイデアがいい。
結論として、見どころ満載で次から次へと初めての場所に案内してくれてワクワクしどうしのいち日だった。歴史的な建築物や一昔前の雰囲気がのこる住宅街などをまわって好奇心が満たされた。マラニックのようにゆっくりといろいろな場所を見学し時には買い食いをできてなんとも楽しかった。文京区は面白い。
文京区シビックセンターに私以外に３人が集合。まずは東京都水道歴史館で江戸時代に構築された水道システムの学習。江戸の街に作られた用水路、運河について展示物を見ながらガイドが説明してくれた。次は、講道館。そして湯島聖堂。ここは江戸時代の最高レベルの学問所だ。孔子の論語を中心に学んでいたらしい。
次は神田明神。東京―神田、日本橋、秋葉原、大手町・丸の内など108の町々の総氏神様。
ここにはさざれ石や明神男坂がある。
日本サッカー協会がはいるサッカー博物館。
東大・安田講堂。ここは５年前に自転車チームの方々と訪れた。相変わらず建物は荒れていた。ここの前にあったイチョウの木を使って解説してくれた。「イチョウにもオスとメスがある。オスの木の葉っぱは割れているがメスの木の葉っぱは割れていない」いろいろなことがガイドの際のトークになるものだ。こうした引き出しを多く持つことの必要性を感じた次第。
という事で小腹が空いた所でガイドがおいしいコロッケのお店につれてきてくれたが残念ながら売り切れ。
お店の方とガイドはすでに知り合いのようだった。何回も客を連れて来ているのでしょう。
次は根津神社。
本郷界隈には戦災を免れたような昭和の木造建築が多数残っていた。狭い路地に囲まれた住居はまさに昭和の雰囲気だ。よくぞこうした環境が残ったものだ。
コロッケの代わりに今川焼き。そして手ぬぐいの老舗に入ってみた。手ぬぐいは好きだ。壁掛けにもなるし実用的でもある。しかも安価。
有名な谷根千に入った。谷中銀座。
そして駒込富士。かつては富士浅間神社に詣でた人たちが持ち帰った富士の石をここに積み上げて詣でることのできなかった地域に人たちのために富士塚を作ったとか。
巣鴨。ここで昼食。外国人観光客も沢山でて賑わっていた。
小石川博物館（東京大学総合研究博物館小石川分館）。ここは不思議な博物館だった。小石川植物園の端にひっそりとある。もともとは東京医学校として明治初期に建てられたが現在は建築関係のざったな資料が展示されている。展示方法は気品があり気に入った。
肥後細川庭園。細川家の下屋敷として使われていたそうだ。この日はアンティーク着物展が開かれており沢山の女性が古い感じの着物を来て集まっていた。これだけの着物姿の女性はめったに見られない。
庭園にも多くの着物姿の女性がくりだしていた。晴れた天気のもとで水面に映る着物姿は美しかった。
音羽御殿。鳩山家の旧住居。ここのことは知っていたのでいつか来てみたかった。想像通りに立派な洋館。丹羽にはバラが咲いていた。
こうして一通り廻る中で常にこの地域の地形とそれにともなう江戸時代からの水路の解説が続いた。地形とそれを利用したい関、水路の解説は興味深かった。あとでこの辺の地形図と現在の水路、道路、鉄道を知らてべみたい。
そして最後はスタート地点の文京シビックセンターの展望台に登った。ここからこの日に走った所を一望するという心憎い演出だ。
上から見ると今回自転車で走って苦労した坂道がまったく見られない。地形の起伏はビルで消されているわけだ。同時に自転車で走ったところに見られた多くの緑もビルの影に隠れて見られない。なんとも無機質な灰色のビルディングだけの世界だ。それでも地上にはこの日に体験したような起伏とそれを利用した道路、住居がありそこに多くに住民がいることが確認できた。
高いビルがない地域が谷根千 
新宿方面