支援先にて報告書のレビュー

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2年前から通っている支援先での活動も今月で終了の予定。中小機構の支援制度として同一企業への2年以上の支援は行わないという規則にもとづいたもの。この日は次週予定している最終報告会の資料をレビューした。

準備した担当者には申し訳ないが薄っぺらな過去の資料の焼き直しでしかなかった。この支援先のことはあまりこのブログでは取り上げなかったが残念な状態だ。売上は毎年増加して財政的には安定しており会社の雰囲気は非常によい。社員は仲良しであり楽しそうに仕事をしている。片田舎にある50人ほどの企業でまるでムーミン谷のお花畑で仕事しているような和気あいあいの会社

その会社は今後100億円の売上をめざしている。成長企業であることは確かであるがそのための会社としての仕事の進め方、社員の姿勢がお花畑企業のままでこんご成長する基盤ができていない感じを受ける。

今回の支援のテーマは「成長に耐えるような情報システム」を導入することだ。その導入のためのプロジェクトの支援を続けてきて今後は最後の導入フェーズを予定しているが期間の制限があり今月で支援は終了する。これまでは中小機構あるいは開発会社から引っ張られるかたちでプロジェクトが進んできたが今後はユーザ企業側が主体となって導入するフェーズなので企業の力が試されることになる。

ところがこれまでの企業側メンバーの様子を見ていると心配な点が多々ある。

これまでのプロジェクトメンバーの様子をみていると「指示待ち」だ。社長、上司からの指示がないと動かない。そしてメンバーに当事者意識が少ない。自分がなんとかする、と言う姿勢がみられず誰かがやってくれる、のを期待している。上に書いたようにお花畑の職場でお互いに楽しく仕事をしているので競争心がない。切磋琢磨して自分の能力を向上させたいという意識が希薄。

そして「成行き作業」。これまでのビジネスは特段の計画がなくとも受注量に応じて製品を作り出荷してきた。受注が増えるごとに人を増やして生産を増やしてきた。この形で新たなプロジェクトが始まっても成り行きで進めてきた。眼の前に見えてわかっている作業を進めてきている様子が見られる。プロジェクトの全体を見通して作業計画を立てて進めるというに慣れてない。

プロジェクト全体の計画を立てたらその計画を文書化し、関係者全員で共有する、各人が自分の役割をしっかりと認識してプロジェクトを進めるべきだがこうしたプロジェクト立ち上げ時の重要事項も実践されてない気がする。

こうした仕事の進め方は企業規模が小さいときはなんとかなるが規模が大きくなってからこうした進め方をすると無駄が多くなりプロジェクトが進まなくなる。「成長に耐えるような情報システム」を導入を進めているが同時に「成長に耐えるような仕事の進め方」も実践する必要があると感じる。

この日は導入計画をレビューしながら上に書いたような姿勢が現れた導入計画になっていたので多くのコメントをした。こうしたコメントが来週の最終報告会までにどのくらい反映されるか楽しみである。

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