本島(ほんじま)探訪ラン

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終日支援先で密度の濃い一日を過ごした翌日に丸亀港からフェリーで40分ほどのところにある本島(ほんじま)に渡ってみた。松山に通っていたころは向かいにある興居島に渡ってみた。丸亀でも向かいにあるこの本島に興味があった。

この本島をランで回ってきましたがいろいろな意味で衝撃を受けた。この島の歴史は平安時代までさかのぼり秀吉の時代には水上水軍に匹敵する塩飽水軍の基地があり、江戸時代には廻船業で大いに繁栄して多くの船大工、船乗りが住んでいたとか。幕末に海を渡った咸臨丸に乗船した50人の水夫の半分はこの島の出身だったそうだ。

島に上陸して身支度して案内所の方に聞いたらこの島にはお店がない、食事処も非常に限られて営業も不定期だと聞いた。食料を持参しなかったので自販機の飲み物だけで夕方まで過ごす覚悟をして走り始めた。

まず大きなお寺のような建物が目に入った。天理教の協会のようだ。坂を登ってみると立派な建物だが誰もいない。行事があるときには賑わうことでしょう。
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まずは塩飽勤番所。江戸時代に政務を行った場所だ。特段に目新しいことはない。
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そして圧巻は重要伝統的建造物群に指定された笠戸地区の町並み。各家は空き家になっているが数軒は公開されている。保存状態も良い。
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公開されている家に入るとそこは廻船業で財をなした家で現在はフェリーを運行する会社を経営しているらしい。築100年のこの家にはお宝が満載のようでいくつか展示されていた。素晴らしい家だ。
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画像の説明円山応挙の作品

そしてお宝の一つは伊藤若冲の作品。鑑定団に提示したときには1500万円の値がついたそうだ。当の作品は撮影禁止。
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この笠戸地区をはしっているとパンを焼く匂いがした。よく見ると目立たない看板でhonjima bakery。民家で営業しているようなので入ってみると若い女性が2人で手作りでパンを焼いていた。食べ物を持参しなくて空腹だったので天の助け。パンとコーヒーをいただきました。
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狭い道をどんどん進むとのどかな田舎の風景が見られた。しずかな島の雰囲気がいい。
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島を一周する道路は立派に整備されている。右に海を見ながら走ると時々屋外アート作品がいくつか残っている。3年に一度の瀬戸内国際芸術祭に出展された作品のようだ。
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そして1000年の歴史を感じる神社仏閣も多数存在している。
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江戸時代の建築物も残っている。
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この島はいい、と言う感じでのんきに風景を楽しんでランを楽しんでいた。ところが進むにつれて目にする家々がどれも空き家になっていることに気がついた
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一周道路を走っていると時々集落に出会う。この時に狭い路地を入って集落の中に入ってみるとそこには肩を寄せ合った家々が並んでそれが全て空き家だということがわかった。まだ新しくいつでも住める家も多い。

海岸で座っていた老人に話しかけたら「この集落には70軒くらいの家があるが人が住んでいるのは5軒になってしまった、島の小中学校にも生徒は10人しかいない。」と言っていた。どの家も立派な門がありまだ新しい家もある。音もなく動くものもなくゴーストタウンに迷い込んだような気がした。過疎の現実を見たような衝撃を感じた次第。いずれ無人島になってしまうかもしれない。

平安時代から続いた島の文化が消えていくのは忍びない。

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檀家がいなくなってどのお寺も住職がいる様子はない。修復できないようだ。
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