無事に帰国して思うこと

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無事に帰国。いい旅でした。

セントポール滞在中はツインシティマラソンに参加して嬉しい完走。その後は南のアイオワ州、イリノイ州、ウイスコンシン州の田舎道のドライブ旅。すばらしいアメリカの大自然を満喫。

そんな旅の帰国便の中でかいた文章。

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道(By Way)と言うのは旅を豊かにしてくれる気がしている。私は旅をしていろいろな街を訪れるとその街の中をランニングして探検することにしているがこの時に脇道を走ることが多い。商業地域、住宅地域を走っている時に脇道に入ると道は狭くなるけど視野は広がる。思いがけない景色を見たり、思いがけない人と会ったり、生活の一端をみたりできるから。時には夕飯の準備をしている匂いを感じたりする。これがたまらない。大通りを走り去ると経験できないことだ。

今回の、アイオワ州、イリノイ州、そしてウイスコンシン州の車の旅もできるかぎりこの「By Way脇道」を通るようにした。事前に日本で調べると全米に政府公認のScenic BywayだったりHistoric Bywayだったりが指定されているのがわかった。都市間をつなぐ主要道からはずれたこうしたBy Wayを知るようになってアイオワ州のBy Wayをドライブする計画をたてた。

実際に今回ドライブしたのはアイオワ州のLoess Hills By WayとHistoric Lincoln high wayだ。Loess Hills By Wayを走ると事前の予想に反して平らな畑の中の道ではなく丘陵がつぎつぎと重なってその真中を道路がどこまでも続いている北海道の道央でみかける風景が見えた。その大きさは北海道の比ではない。同じような風景が延々と続いている。そして、途中には小さな町が静かに現れて旅人を迎えてくれる。一方、Historic Lincoln high wayは19世紀中頃に作られた大陸を横断する道路の名残の道だ。街道に沿った古いガソリンスタンドやそこに付属するカフェ。時折現れる小さな町には当時のホテル、カフェなどの建物が残って古きアメリカを伝えている。そんなBy Wayを1200Kmほどドライブした。

旅の後半はイリノイ州とその北に位置するウイスコンシン州の田舎道をドライブ。アイオワ州からはミシシッピ川を堺にしている。川を渡るとイリノイ州。この辺からはその日の目的地だけをGoogle Mapにセットしてナビを任せた。そして、By Way。途中で脇道があるとそこに入ってみると地元の車しか通らないような道になる。時々は舗装されてないダート。それでも流石に車の国アメリカ、道路は綺麗に平らに整備されていて運転しやすい。想像するような凸凹道とは大違いだ。こんな道でも時折住宅を見かける。多くは農家と思われる納屋があったり大きな農機具が置いてあったりする。ところがそうしたものがない住宅も多い。どのような住人でしょう。収入源は何か、どこで買い物をするのか、学校は、病院は、といろいろと疑問が湧いてくる。小さな町にも出くわす。静かな住宅街、そして質素な教会、時には小さなガソリンスタンドと併設したコンビニのようなお店もある。こうしてイリノイ州、ウイスコンシン州そしてミネソタ州でGoogle Mapの旅を1000Kmしてきた。

こんなBy Wayに入り込んだ5日間の旅の中でもGoogle MapはどんなBy ayに入り込んでも常に最終目的地を目指す道を案内してくれるので安心していた。こうした安心感があって今回のドライブを楽しめた。そしてBy Wayに入らなければ発見できない知らない場所、建物を見ることができてその土地を体験できた。By Wayにはそんな楽しみがある。

人生のなかでも本流をはずれたBy Wayを進むのも楽しいかもしれない。私はどちらかと言うとこのBy Wayを歩んできたような気がする。それだけに本流を歩んでくると体験できなかったようなことも体験できたような気がしている。

By Wayを歩むことは緊張するし心配事が多い。それでもそれに見合う体験が待っていて人生に彩りを添えてくれるはず。ドライブ中にはGoogle Mapが静かに見守って最終目的地まで案内してくれた。同じように人生のなかでもきっと周りの人がそっと案内してくれたのかもしれない。誰にでもそんな人がいる筈。

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