おわら風の盆の町・八尾

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狭い通りを歩くと濃い茶色に統一されて同じ造りの家並みが続いている。石畳の街。中央の通りから一歩入るとさらに狭く曲がった道が続く。小さな家々が寄り添っているが余計な飾りがまったくない質素でりんとしている。なんとも上品な街だ。夏に訪れたヨーロッパの古い町並みの日本版だ。高山で見たような民宿、土産物屋、食事処、、と言った観光客相手の家はごくわずか。それもこの日は営業してなかった。
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これが八尾(やつお)の街。風の盆は知っていた。毎年9月1-3日に行われる祭りで町内毎にどこからともなく踊りの列が現れて三味線と胡弓の音色にあわせてさみしげに7・7・7・5の音律の歌に合わせて緩やかな踊りが続く。この踊りの列が3日3晩不定期に発生するそうだ。

この踊りの隊列には25歳位までの若者だけが参加する。それ以上の大人は後ろから楽器、唄で参加する。狭い通りをゆっくりとゆっくりと静かに静かに進む踊りの列。そっと見ていたい。近年は観光客が押しかけるそうだが地元としては痛し痒しかもしれない。

そんな八尾の街を歩いた。

八尾は江戸時代に繭の取引をする商人の街だ。大いに反映し藩への上納金は莫大なものだったとか。前日までいた白川郷、五箇山等で作られた繭をここで取引したのでしょう。

風の盆以外には5月に行われる曳山がある。6基の豪華な曳山を町内で引き回す。ビデオで見る限り高山の曳山よりも豪華な感じがする。江戸時代からの繁栄の名残と思える彫刻、金箔をほどこした曳山は見応えがある。
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この旧市街は小さい。歩いても十分に回れる。素晴らしい観光資源だがそのための施設はごくわずか。おわら資料館と曳山展示館があるだけ。

どこの観光地にもあるような新たに作ったような観光施設は無い。店舗もごくわずか。宿泊施設も少ない。この日もこの通りを散策している人は私だけだった。休日にはもっといるかもしれないが観光客の受け入れ体制は弱そうだ。こんな観光施設は不要でこの町並みがあれば十分のような気がする。静かに散策できればいい。それでもそんな客が大勢おしかけて街なかをウロウロしていると住人は迷惑かもしれない。そっとしておきたい街だ。

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