自転車事故

昨年の4月に自転車に乗っていて落車。頸髄損傷で三週間の入院。しかしながら幸いにも半年後にはほぼ全面的に回復できた。それ以来、私は自転車、いわゆるロードレーサー、には乗っていない。ママチャリでは近所の買い物に使っているがそれだけ。ママチャリでも3Km以上離れたところには出かけてない。

それは前回の事故のようなことに遭遇するリスクを避けたいから。前回の事故は幸いにも回復できたが一歩間違うと首から下が麻痺。寝たきりの生活になってしまうリスクがあった。そうした人生を棒に振るようなリスクを冒すだけのリターンが自転車にあるのか。と言う疑問に答えられないからだ。

会社の多くの方にもお世話になった。わが社では整形外科関連の製品も扱っているため営業員は多くの整形外科医を知っていた。その中から立派な先生を紹介していただきそこに異例の入院ができた。休暇中は職場の同僚にも迷惑をかけた。こんなことから最低限今の職場にいる間は自転車に乗らないと決めた。もうこれ以上迷惑をかけたくない。

事故のないように自転車に乗ればいい。たしかにそうだ。しかしながら昨年の私の事故の場合、時速10Km位のゆっくりとした速度でどこにでもある川べりの遊歩道を走っていた。事故の原因はただただ一瞬の気の緩み。それだけ。この事故の再発を防ぐにはこの気の緩みをなくすだけ。それ以外は防ぎようがない。しかしこの一瞬の気の緩みをゼロにする自信はない。自信がない限り事故は再発する。

我々は活動する際に、リスクの程度、それに対するリターンの程度。この辺のバランスで様々な活動をしていると思う。このバランスを考える限り自転車事故に遭遇するリスク、可能性と自転車にのることからくる快適さ。自分の中では、まだリスクが勝っている。

ただし、この判断は個々に異なるようだ。

私が事故を起こしたことをFaceBookに掲載したところ同じ経験をした自転車乗りからコメントがあった。その後、FBを介してコミュニケーションは続いた。

その方は二年ほど前に落車して1ケ月の入院。大腿骨骨折。それでもその後は自転車に乗り続けた。FBを読む限り実に積極的に自転車に乗り全国を走り回っている。活動的だ。まるで事故後の方がより活動的になっているようだ。

その方が一か月ほど前に再び落車。一か月の入院を経てようやく退院してリハビリ中のようだ。FBを読む限り意気軒昂。まだまだ自転車に乗るつもりでいるようだ。

そして昨日。知り合いの女性のご主人が同じように落車。FBには次のようにけがの様子を描いていた。

「顔の傷は「フランケンシュタインとパンダが同居した」感じです。
受傷直後は「ぐしゃぐしゃ」。応急処置にあたったDrが処置に困るほどでした。
頬の断裂は口より大きく開放、筋肉が見え血が吹き出していました。左目の外郭の皮膚は一部欠損し、眼窩・眼瞼ともパックリ割れていたし、サングラスは粉々に割れていたので、視力を失う可能性も十分に考えられました。
咽頭周辺の内出血も裂傷もひどかったのですが、急所をちょっとだけ外れていました。
骨折は2箇所だけで済みました。全身打撲は・・・言うまでもありませんが、後遺症を残すほどではないと思います。」

それでも当人は事故後も新しい自転車をネットで物色しているそうだ。

何がそう自転車に駆り立てるのか。今の私には理解できない。それだけのリスクをとるだけのリターンが自転車にあるのでしょうか。それとも自転車以外の何かがそうさせているのでしょうか。

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