ラグビー平尾誠二

ラグビー界の大御所である平尾誠二氏の公演を聞いた。

素行不良の生徒が大部分を占める京都伏見工高時代にラグビーを本格的に始めて全国制覇した。その時の監督が山口良治氏。激情型の監督らしい。

当時のエピソード。全国制覇の為の練習の一環として大学一年を中心としたチームと練習試合をした。伏見工高に有利に進んでいた。その途中で山口監督の怒りが頂点に達した。「お前ら力を抜いているな!」と言う警告。ハーフタイム中に全員を並べさせてひとりつづ「ビンタ」。父兄、観客が見ている中での出来事で延々ハーフタイムを越えて続いたとか。今時だったら新聞沙汰だ。「おまえらの目標は何だ。全国制覇ではないのか」と言う問いかけを「ビンタ」で現したわけだ。確かにそうだ。今この試合では楽勝かもしれない。しかし本来の目標は全国制覇。いつでもこの目標を忘れてはならない。この目標に向かって思いを込めていつでも試合に臨まないといけない。選手は思いを尽くして力を込めて努力し、監督はほんとうの意味での愛情、関心をもって選手と向かい合う。そうした思いが日常的に選手に伝わっていることでこうした「ビンタ」を父兄の前でしても問題にならなかった。

平尾氏は「ビンタ」を肯定はしていない。その思いを肯定している。現在にもこの姿勢が通じるかは疑問だが上司と部下との関係を示唆したという意味で管理職向けの講演としては成功でしょう。

コメント

  • スポーツ選手の講演

    昔、M社最大事業部のキックオフを札幌で開催した際、ゲストスピーカーにバレーボールの益子直美を招き、非常に評判が良かったという話を聞きました。最近「ラジオ深夜便」に彼女が登場したのを聴きましたが、確かに面白かった。また、ひと月ほど前にはNHKで為末大がインタビュアーとなる番組を見、これまた彼の視点に感心。有森裕子の解説と合わせ(私は彼女と金哲彦さんの解説のみ、解説と認めています)、スポーツ選手にも素晴らしい話し手が結構いますね。


  • Re: スポーツ選手の講演

    >>1
    同感です。一昨年はサッカーの元全日本監督の岡さんでしたがこれも非常に評判が良かったですね。実践のなかかで現実的な工夫をすると同時にいろいろな本から学んでいる様子も紹介してくれました。体だけじゃないということでしょうか。

    ところで、先週はG.Elis氏が来日してお会いする機会がありました。Yokさんのこと、覚えてましたよ。



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