ラッダイト運動
高校の世界史の中で学んだことがあります。あの語感からいまだに覚えています。産業革命がおこったヨーロッパの17世紀。製造機械が発展、普及したために多くの職人の仕事が奪われた。これに反発した職人はその機械を破壊した。これがラッダイト運動。
破壊をしないまでも技術の発展によって多くの仕事が奪われているのは確かだ。過去10年で日本の生命保険の営業職(保険のおばちゃん)は20%、書店は26%減ったとか。これらはネットの普及によることが大きい。
さすがに過去の保険のおばちゃんがコンピュータシステムを破壊、ハッキングするということは聞いたことがない。しかし、こうしてコンピュータ、ネットの技術の進歩によって職場が失われていることは確かだ。
技術が発展すればその為の新たな仕事が生まれるということはよく言われている。
ところが現在はその新たな仕事は非常に高度の専門性を要求している。しかも、そうした仕事はインドに行っている。プログラミングのような労働集約的な仕事は中国に行っている。こうして日本には仕事が残らなくなった。
本来だったら新しい技術で新たな仕事が生まれるはずだが今はその新しい仕事が生まれる前に新しい技術で仕事が減っている。そのスピードが速すぎるために新しい産業が生まれるまえに隙間ができてしまった。
難し時代ですね。高度の知識を持ったグループは日本で生き残りそうでないグループは取り残される。格差が発生するわけだ。
高度の教育と新しい技術を生かす社会の仕組みが必要になってくる。さて、実現できるでしょうか。できないといけないですね。