宮本常一「私の日本地図 阿蘇・球磨」

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民俗学者である宮本常一の本を読み始めた。これで二冊目になる。

先日の日経新聞の文化欄にスローリーディングのススメが書かれていた。確かに私のこれまでの読み方を振り返ってみると読んだ後に残るものが少ない気がする。読み始めるとなんとかして早く読み終えたいと思ってページを捲ることが多い。

そこで今回はじっくりと時間をかけ、そこに登場する場所についてはGoogle Mapのストリートビューを見てどんな場所なのか確認することにした。同時に読書メモもしっかりと取ることにした。時間は十分にある。

この本は作者が1960年代に訪問して調査をした九州の阿蘇、球磨地方の状況、歴史を書いている。その頃は私は小学生。都会では「三丁目の夕陽」の世界のように車が走り東京タワーが建設されたころ。それに比べてここに登場する地方はまだ昭和初期の生活が残っている。農家は茅葺屋根の家に住んでおり耕作もすべて人力だ。都会に近い田舎に住んでいた私には容易にその生活が想像できる。

ストリートビューを見て感じた。書の中の記述から想像できる姿とストリートビューから見える現在の姿にはかなりの乖離がある。当然ながら当時から60年が経過してその変化を感じる。同時にこの阿蘇、球磨地方は辺境の地が多いということを実感した。当時から数軒の農家の集落の記述が多いが現在でもそうした家々がストリートビューの映像から見えてくる。なぜこうした辺境に未だに住んでいるのか。話をきいてまわりたい衝動にかられる。

こうした辺境で生活している市井の一般人の生活を感じることができるような旅をしたいものだ。観光地を回るだけでなくその地の生活を知りたい。コロナ禍が収束したらくるま旅を再開したい。そしてこの地を回りたい。

そう思いながら興味あるところにフラグを付けながらの一日だった。
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