甲州オートルート参戦

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「人が歩みを止めたときにそして挑戦をあきらめた時に年老いていくものだと思っています。この道を行けばどうなるものかあやぶむなかれ歩まずに道はなし。踏み出せばひと足が道となる。迷わず行けよ、行けばわかるさ。アリガトー。」

と言う熱いメッセージが会場に掲示してあった。ニーチェの「停滞は死に至る病である」と言う言葉に通じるものが有り共感できる。ランナーである書道家が書いたとか。プロトレイルランナー小川壮太氏が率いる熱いスタッフが準備したトレイルレースに参戦した。

塩山周辺の甲州アルプスとよばれる山々を駆け回る。最長は67Km。50Kmと32Kmがある。この中で一番短い32Kmのマロニエコースに参加した。
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今年6月には草津温泉近辺を走るSPAトレイルで38Kmのコースに参加して苦しみながらも完走した。この経験から34Kmのコースが現在の自分の体力をして限界かと思っている。

前日2日
午後になって丹波山村の道の駅に。ここの温泉に入って待機。明日のレースで無事に完走できるか体調は、天気は大丈夫かと不安で持参した本にも集中できずにスマホを友として時間を過ごしていた。

当日3日
早朝に会場の塩山ふれあいの森に移動。レースは10時スタートなのでゆっくりと準備。さほど気温は低くなく太陽もでてきた。午後は小雨の予報。淡々と準備してスタート地点にいくとスタートゲートの前に重さをはかる秤が置いてあった。どうやら荷物は2Kg以上が必要らしい。自分の衣類は軽く重さがあるのは水分だけなのでその他の装備を含めても通常2Kgまでない。慌ててペットボトルを追加して2Kgにした。主催者は水をもたずに参加することが多いのでそれを防ぐ目的らしい。

定刻にスタート。このルートの参加者は300人。スタートはいつもワクワクする。主催者の小川壮太氏の慣れた挨拶。アナウンサーが盛り上げてくれる。
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スタート直後は公園の中、そしてブトウ園の中を走る。少しの登り。のどかな舗装路だ。太陽がでているがそれほど暑くない。ぶどう園で働く人達も応援してくれる。
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6kmほど走るといよいよトレールに入る。ここからが厳しい登りだった。目指すは4Km先の源次郎岳1500m。1000mの上りになる。尾根の上にでるまでは急坂。尾根に上がるとある程度走れるコースになる。まだ紅葉が始まったばかりだが落ち葉が美しいトレールだ。
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ところがこうした走れるトレールは長くは続かなかった。すぐに急登の始まり。それが延々と続く。急傾斜で足の踵が地につかない。時々は手を使って登りたくなる。ロープが張ってあるところもある。こうして急登が2時間ほど続いた。

そしてようやくにして源次郎岳のピーク。ほっと一安心。
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ここからの下りはしばらく落ち葉が美しい走れるトレールだった。ところが登りで使った脚はそれなりに疲労していてゆっくりとしか走れない。
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この大会はエイドが少ない。16Km地点と20Km地点だけで品数も他の大会と比較して少ない。それでもエイドではあまり食欲はなく2,3口の補給をしたのみ。空腹感はなく食べる意欲はなかったので水分を補給するだけで通過した。これはこれまでの大会とほぼ同じ。
ぶどうは食べやすかった。
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源次郎岳からゴールまでの間に大きな登り返しが2回あった。最初が200m、次が300mの登り。この登り返しが厳しい急登だ。体力を奪う。

そしてそれぞれのピークを過ぎた後の下りは急峻な下りで楽しく走れるようなコースではなかった。転ばないように慎重に下る。この辺にくると長距離のコースを走るランナーのトップ集団がときどき追いつき追い抜いていく。彼らはすでに40Km以上も走って来ているのにかかわらず力強く走る下り、登りのときもしっかりと登っている。すばらしい体力だ。私がもっと若ければああした走りができたのだろうか。

最後のピークを下るころは深い林の中は薄暗くなった。ヘッドライトを出すような時間の前にはゴールしたいと思っていたので少し心配になったが林を抜けると再び明るい世界になり一安心。

体のどの部分にも大きな故障がないのでこのまま着実に走れば、歩けばゴールできると思い、辛い下りもゆっくりと進んだ。

里に下ってから4kmの舗装路を走るころは薄暗くなり走る力も残っていない。歩いては走り、走っては歩くことを繰り返して長い長い4kmだった。

ゴールに近づくとすでに表彰式の音声が聞こえる。あれ程の距離をかくも短時間で走り抜けるトップ選手は素晴らしい。

それでもおいぼれランナーは堂々と7時間で完走した。だれにも称賛されることなく数百人のランナーの一人として自分だけが自分を称賛した。
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疲れた体にむち打って車で温泉まで移動。湯船に浸かって脚を伸ばしようやく体が開放された感じだ。動く力がなくここでしばらく休憩したが相変わらず食欲はない。6月のSAPトレイルのときと同じ様だ。ゴールして温泉のあとのビールを楽しみにしていたがどうやら無理らしい。途中でコンビニで翌朝用のサンドイッチと飲み物だけを購入して道の駅に。

ところが、ここで吐き気がしたのでなにも食べないで就寝。ビールは飲めなかった。

翌日4日
早朝に目が覚めて軽くサンドイッチとヨーグルトで朝食。問題なく食べる事ができた。そのまま車で帰宅。

終わって
過去2年の間に大きなレースに参加すると必ず終わったあとで吐き気がして食事することができなかった。昨年3月の75Kmウルトラマラソン、同じく6月の越後カントリートレイル、そして、今年6月にSPAトレイル。今回も同じだった。走っている間に胃の働きが弱くなり固形物が入らなくなる。終わってから水を飲むとそれを胃が受け付けずに吐き気を催す。それでも胃の中に残るわずかの水分がすこしだけ出るだけだ。昨年以前はこうしたこともなく終わったあとで普通に飲食をし楽しめた。何か対策があるのだろうか。こうしたレベルのランニングは今の自分の限界なのかもしれない。冒頭の主催者のメッセージに「挑戦をあきらめた時に年老いていくものだ」と言う言葉がある。この言葉はそのとおりだと思うので挑戦は続けたい。

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