公開講座

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近所にある東京経済大学では時々公開講座を開いている。せっかく近くでしかも無料で提供しているのでこれまでも何回か参加している。今回は「アメリカ映画に見るアジア系の人々のイメージ」

経営学部の方が講義してくれたが経営学部でもこうした内容の講座があるんですね。

1900年初頭から最近までのアメリカ映画でアジア人がどのように描かれてきたのかと言う観点で解説してくれた。ようするにアメリカがアジア人をどう見ていたかがそのまま映画に写し込まれてきた、ということですね。

当初は19世紀中葉から多くの中国人がアメリカに移り労働集約的な産業に従事し既存のアメリカ人の労働市場を奪うようになた。このことから中国人排斥運動が起こり「中国人排斥法」が1882年に成立。中国人はチャイナタウンに集中し孤立した。このことから中国人に対して、賭博・売春‥薬物使用などから危険な存在とみなされた。醜く不可解な存在でもあった。

その後、19世紀末から日本人の移住者も増えた。日本人に対して特に悪い感情は持たなかったが日系人の排斥運動が起こり労働移民の禁止、土地所有の禁止、異人種間の結婚禁止などが法律化された。日本人に対しては、東洋文明の英知を持ち西洋文明も取り込んでいるという捉え方をする一方、不可解、同化不能、ものまね、と言う負のイメージも持った。

しだいに黄禍論(yellow peil)と言う形で白人から社会の主導権を奪う脅威とみなされた。映画の中では、アジア人をアメリカ社会に相容れない存在として印象付け、悪人、脇役、よそ者、として描き白人の存在意義を主張してきた。

戦後になってもアジア系男性は白人とは対等ではなく脇役、悪役として描かれてきて白人女性を恋愛対象とするヒーローにはならなかった。

時代を代表するアジア系男優。1960年代はジェームス繁田、70年代はブルース・リー、80年代はジョン・ローン、とか。知りません。

総じて、アジア系男性に対しては、神秘的、不可思議、不可知、本姓が見えない、理解不能、と言ったイメージで受け止められてきた。

と、言った感じの講義でした。まあ、これまでに聞いたことがないような内容でそれなりに興味が持てた次第。

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