宝川温泉汪泉閣と藤原湖マラソン

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20代のころ登山に明け暮れていたころ、谷川岳周辺には頻繁にでかけた。その都度、奥利根にある宝川温泉に興味があった。ここには汪泉閣と言う古くからの宿があり河原の混浴露天風呂が有名だった。その当時から泊まってみたいと思いながらも登山の後はまっしぐらに帰京していたので温泉に浸かってから帰るという志向はなかった。そんな温泉宿についに宿泊する機会があった。

翌日に開催される藤原湖マラソンに参加しその前にこの宿に宿泊することになった。

雨がぱらつくような天気の中、高速を走って午後に投宿。山道を走ると大きな門がありそこを入ると大正、昭和の趣のある建物が目に入った。通された部屋は昭和11年建築の古い建物。3畳と10畳の部屋は宝川を見下ろす絶好のロケーション。反対側には日帰り温泉の施設が見える。遠くには河原の露天風呂も見える。これだけでもワクワクしてくる。
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部屋の中は昭和の雰囲気がする木造。ガラスの窓枠も木造。鴨井にも手が込んでいる彫り物がある。画像の説明

早速露天風呂に直行した。4つの大きな露天風呂があるが3つは混浴。1つが女性専用。川音を聞きながらのお湯は少しぬるい。夏はいいが冬にはもう少し高温でないと入ったはいいが出られないかもしれない。ただ、お湯の温度は調整しているようだ。水も流れ込んでおりその量で調節しているかもしれない。
部屋で浴衣に着替えて河原に下りていくと脱衣場がある。これは男女別できれいなしっかりした建物だ。冬用に床暖房もしてるとか。ここで男性はタオルで前を隠して入る。女性はバスタオルを巻いて胸から下を隠してそのまま湯に浸かれるが男性はタオルを外す必要がある。なるほど、ほとんどが男性で風呂の端に座っている。その中を女性が入って行くわけだ。じろじろと、横目で見られるわけである。女性としてはあまり気持ちが良くはないでしょう。ただ、夜になると薄暗くてあまり気にならないかもしれない。
当初はどのようなふるまいをすればいいのか不安だったがこれは解決した。
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夜は宿の夕食後にマイクロバス2台で近くの広場で行われる前夜祭に行ってみた。当初はこのマイクロバスが出ないとのことだったのでビールも飲まずに車で出かけるつもりだったがなんとか宿が手配してくれた。宿から2Km先の小さな広場では地元の方々の盆踊り、屋台。そして8時からは花火。20分ほどの小規模の花火だったがまじかで観る花火は親しみがあってよかった。大きな、豪華な花火には観衆が歓声をあげていた。田舎の小さな部落の手作りの夏祭りだ。
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そして翌日はマラソン大会。これはなんと56回目。歴史のある大会だ。参加者は1000人+。藤原湖に沿った山道の舗装路を往復して15Km.ただし山道なので100mを登って下ってそこをまた折り返すというコース。それでもそれほど苦しいコースでもなかった。
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ところがスタート後1時間ほどしたところでハチにさされる参加者が続出。翌日の新聞によると50人がスズメバチに刺されたようだ。スズメバチが飛んでいた場所は往路ではあまり見かけなかったが何人かが刺されてた。ところが折り返して再び同じ場所を通過するときに何十匹のハチが飛んでいるのが見えた。さされてうずくまっている選手もいた。ここを意を決して突破。幸いに刺されずに通過できた。ゴールしてみると本部には治療を受ける選手が並んでいた。ハチが攻撃的になるという黒いシャツを着ていたので攻撃されなかったのは幸いだ。

レースは当初からFunRunで1時間半を目標に走っていたのでそのままの結果だった。坂道も激坂と言うこともなく変化のあるコースで楽しかった。レースはあっけなく終わったが前日からの温泉を含めて楽しく長年の思いがかなったいい週末だった。

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