55歳からのハローライフ

画像の説明

村上龍の「13歳のハローワーク」の続編のようなタイトルにひかれて読んでみた。

5編の中編小説に登場する主人公はタイトルにあるようにいずれも人生を十分に経験し新たな人生を感じ始める年代の人たち。私の年代に近い主人公はほとんどが負け組と言ってもいい方々でそうした方々の境遇が実にリアルに描かれている。子育ても終わり本来は豊かな第二の人生を送ってしかるべき年代の人たちのストーリーはいずれも物悲しい。働きづめで必死に生きてきた挙句のはてがこうした姿になってしまうのか。この年代は落ち着いて心豊かに生きていく権利があるような気がする。それなのに。今の日本を覆う不確かさ、重苦しさ、を象徴するような物語がそこにはあった。

自分のこれからはどうなるのか。ここに登場するような方々と同じような将来を迎えるのか。そんな不安にかられたまま読み終わってしまった。

読み終わった後でAmazonに出品したら早速購入希望者がでて取引が成立した。

コメント


認証コード2791

コメントは管理者の承認後に表示されます。