山岳会先輩の墓参
所属していた山岳会の大先輩。二年前に病気で急逝した。その年の秋に金沢のご自宅に出かけて線香を上げて奥様としばらく話をした。その方は毎年安曇野で10月に集合している山岳会のOBOG仲間のひとりだった。
今回仲間全員で線香をあげに金沢に行くことになり私以外の6人はこの日に金沢に来ることになっていたので駅で出迎えた。
能見市にあるご自宅には現在奥様だけが住んでいる。まだ遺骨は自宅にありそこで線香をあげて全員で来たことを報告。奥様を含めてしばし懐かしい話をして。
病気が発覚してから二ヶ月の入院で逝った。死の直前には「いままで悪かったな」と誤ったらしい。若い頃から自由に山にでかけ妻には心配をかけてきた。その詫びをしたのでしょう。この言葉を聞いて奥様は「悪いままでいたほうが良かった。そんなことを聞かされて忘れることができなくなった」とか。私の場合、どうなるのでしょう。
その方のお嬢様は芸大出で九谷焼の作家。作品は家の居間に所狭しと並んでいる。奥様は書道を長年練習してすばらしい字を書く。その作品も展示してあり芸術の匂いがプンプンする家だ。故人は狭いながらも畑仕事をし、陶器の作品を展示する台を日曜大工したり、さまざまなことをしてきたとか。山の活動も含めてすばらしい環境で生活してきたことを知った。
金沢市内のホテルにもどってから近くの酒場で酒宴。大いに楽しく飲んで食べたのは言うまでもない。気の置けない仲間ですから。